高校生の勉強の仕方
ネイティブが考えたのと同じ語順(英語の語順)で理解できるようにする。
高校の英語の授業では、中学で身に着けた基礎の上に、大学受験で出題されるような大人の読む英文が読める英語力をつけていきます。
高校生の勉強の仕方にはパート1とパート2があります。
パート1
日本語で正しく英文の構造と意味を理解する。
英語と日本語では語順、構造は全く違います。英語の構造を生徒が最もよく理解できる日本語で説明します。関係代名詞がどの言葉を修飾しているか、複雑な文での主語と動詞の正確な対応など明確にとらえて、英文の構造を理解して、意味を取る練習をします。全く異質な言語の構造を学ぶのですから、日本語で説明します。文の構造は、正確に理解してください。これをフィーリング読みしていると、英語力の伸びはここで止まります。それ以上向上しませんので、しっかり学んでください。今まで「訳読式授業」と批判されてきた授業のやり方と同じですが、それで結構です。生徒が最もよく理解できる日本語で、英文の構造、単語の意味、文の意味を説明します。訳読式授業は決して日本人の英語力向上の妨げになったわけではありません。日本人の英語力が伸びなかったのは訳読式授業の時点で学習をやめてしまい、「語順の通り理解する練習」(次のパート2に説明してあります)と大学生で行う大量の英語インプットを行わなかったからです。私の子供達はアメリカにいても英語で授業が分かるようになるまでは毎晩訳読式授業と同じことをして教科書を理解していました。これが、子供達の正確な英語力の基礎を作りました。
パート2
英語を語順の通り理解する。つまり、その英語を書いたネイティブが考えたのと同じ語順で英文を理解する練習をする。
パート1で、単語の意味、文の構造、意味などすべて理解できた英文を音読していくことによって行います。単語が並んでいる順番に意味が理解できるようになるまで音読してください。この段階からは英文を後ろから戻って意味を取ることはしません。この場合意味は日本語で感じていて結構です。(大学で行う大量の読書によって日本語は頭の中から消えていきます。この段階で無理して日本語が出てこないようにしても、結局無理なことは出来ません。)
中学時代の音読は発音練習ですから、何十回も行いますが、高校生の場合はいろいろな文を語順の通り理解していくことが目標ですので、すらすら読めて語順の通り意味が理解できるようになったら、次の教材に移って結構です。といっても高校1,2年の間は部活もあって、日々の勉強でいっぱいでしょうから、たくさんの文に接するのは3年生になってからでしょう。その時は語彙を増やすことも同時に行ってください。大人の読む英文に出てくる語彙を習得してください。