川合メソッド2〔第一部〕
子音の日本語化を直す練習
日本語と英語では、音を構成する要素が違います。英語は子音一つで音として発音できますが、日本語の子音は単独では発音されず、常に母音とくっついて、一つの音として発音されます。
(例えば「た」(TA) 「め」(ME) のように)
その結果、日本語の子音は英語の子音に比べて非常に短い音になります。下のStuff(スタッフ) という単語を日本語と英語の発音で言ってみますので、それを聞いていただくと英語のSの子音に長さがあることがお分かりいただけると思います。
しかし、日本語だけを長く聞いてきた私たちは、たとえ英語の子音が長さを持って聞こえてきても耳がその長さを取り込まないで、日本語と同じ短い子音の部分しか聞いてきませんでした。長い部分は「関係ない音」として耳からはじかれてきました。
たとえ、No Not のように「ンノウ」「ンナット」とN が長さを持って聞こえてきても、日本人は「そこまで大げさに言う必要はない」と思って長い部分は切り捨てて発音してきました。この時、日本人が何を基準に、「大げさだ」と判断したかといえば、日本語の子音の言い方でした。
しかし、日本語の子音は、英語の子音とは別の音です。その違いを知らないで、英語の子音を短く言ってしまうと、非常に聞きにくい英語になります。それで、長い間、日本人の英語は分かりにくいといわれてきました。
英語の子音の長さと日本語の子音の長さの違いは、非常に小さな違いなので、自分で聞けないと、認識できません。
その違いを聞けるようにするための練習が川合メソッド2です。聞けるようになれば、英語本来の長さを持った子音で発音することができるようになります。川合メソッド2の練習は、子音L、W、N、R、F、M を使って行います。(摩擦音はFの他にもありますが、Fの練習で摩擦音を長さを持って発音するコツをつかんでください)
- 子音の日本語化を直す練習
- 子音Lの長さを聞き取り、長さを持ったLで話せるようになる練習
- 練習開始17日目から21日目の変化
- 練習開始から3週間後 簡略腹式呼吸(水道管呼吸法)
- 練習開始後1か月 Lの長さが聞き取れるようになる
- マライア・キャリーのLの発音
- WとNの練習第1回
- 練習4日目
- 練習1週間後 「オーイーの練習」開始
- 参考:歌う時にも役に立つ「オーイーの練習」
- WとNの練習 基本の発音で気になったところ
- 参考:子音の日本語化をお菓子のイメージでつかむ「きのこの山」と「たけのこの里」
- 練習1か月後